スポーツ中継の裏側はこんなにアツイ。

ゴルフ中継のプロデューサーの
仕事がスゴすぎる!

スポーツ中継はやっぱりLIVEが一番。筋書きのないストーリーを追いかける生放送の裏側は、一体どうなっているの? 伝統と憧れのゴルフトーナメント『中日クラウンズ』の中継を手がけるプロデューサーに話を聞くと、もうひとつの熱いストーリーがありました!

〈スゴ技1〉
「スポーツ中継の中でも一番難しいのがゴルフ」。
その理由とは?

「野球やサッカーの生中継は、1つのボールを原則追っていけばいい。でもゴルフは4~5ホール同時に複数のプレーを追いかけていきます。どのプレーを生放送にし、どれを収録してわずかな時間差で出していくのか、プロデューサーは秒単位でジャッジする必要があるんです」。CBCテレビのプロデューサー・中井川大助さんに話を聞くと、さっそく緊迫感のある現場の話が飛び出しました。
「意外な選手が出したイーグルやホールインワンもゴルフの醍醐味ですから、逃さず見せるためには優先順位を判断して即構成を変えます。優勝争いという主軸のストーリーに思わぬサブストーリーを盛り込んで、放送時間内にまとめ上げる大変さ…。実は数あるスポーツ中継の中でも、ゴルフが一番難しいと思いますね。現場はアツイですが、僕自身は冷静な判断ができるよう心掛けています」。
つまりゴルフ中継は生放送でありながら、中継のプロたちが意志を持って瞬時に選んだ『ベストプレーの集大成』ということ。一つひとつのプレーにプロ魂が込められていると思うと、何だか見方が変わってきますよね。

中井川大助さんは、スポーツ部一筋18年のベテラン。「中日クラウンズ」の中継には10年以上かかわっています。

中井川大助さんは、スポーツ部一筋18年のベテラン。「中日クラウンズ」の中継には10年以上かかわっています。

〈スゴ技2〉
1年前から始まる長丁場。
延べ300人のスタッフが動く4日間

中井川さんによると、『中日クラウンズ』の場合、準備はなんと1年も前から!「今回は注目選手の密着取材を企画し、昨秋から大会直前までみっちり追いかけています。半年間に及ぶ密着取材によって、スタッフたちのモチベーションを高めていく狙いもあるんです」。
満を持して迎える大会本番。中継は予選ラウンドから決勝ラウンドまで4日間に及びます。「スタッフは延べ300人を動員。カメラ台数は55台あり、最終ホールは10台以上のカメラで劇的瞬間を狙います。CBC最大の中継規模ですね!」。
通常、野球中継のカメラ台数は10台前後。それと比較すると、55台ものカメラを自在に操るゴルフ中継の難易度は歴然です!プロデューサーは中継センターで全映像を把握してはいますが、各中継ホールは担当ディレクターの裁量に任せて、むしろ各ディレクターとの連携に力を注いでいるとか。「実は、スタッフも『いい場面、いい音をとってやろう』と互いにしのぎを削っています。各々の熱い意志をくみ取り、中継全体をいかに盛り上げるかがプロデューサーの使命だと思っています」。

10台以上のカメラが狙う「中日クラウンズ」の18番ホール

10台以上のカメラが狙う「中日クラウンズ」の18番ホール

〈スゴ技3〉
「すべてはウイニングパットのために」。
変えるべきこと、守り続けること。

「この1打にプロのどんな戦略があるのか」が分かると、ゴルフ中継の面白さは倍増します。戦略を知る上で欠かせないのは「ドローン映像」によるコース解説。「例えば、名古屋ゴルフ倶楽部和合コースは“魔物が棲む”と言われる屈指の難関コース。コースにひそむ罠を解き明かすことで、プロのスゴさが分かります」。もう一つ「プロトレーサー」による弾道表示も注目のポイントです。「各選手が打った球の弾道を線で見せて解説するので、プロの攻め方が明快になりますよ」。
こうした最新技術に挑む一方、決して変わらないものがあります。それはスタッフ全員の『最終日、最終ホールで、最高の中継をしたい』という意志。「ゴルフ中継は、55台のカメラでとらえた何万枚というシーンをたった1枚の最高のウイニングパットシーンに繋げていくリレーだと思うんです」と中井川さんは熱く語ります。
番組の台本は当然なく、簡単な構成表すら見る時間もない。しかも最新技術による映像にも果敢に挑むことで、番組進行はより複雑に…。そんな怒涛の中継のクライマックスである優勝パットが決まった瞬間は?「感動よりも…ホッとするというのが正直なところですが(笑)」。

「中日クラウンズ」では「プロトレーサー」(左)による弾道表示と「ドローン」(右)のコース解説を採用

「中日クラウンズ」では「プロトレーサー」(左)による弾道表示と「ドローン」(右)のコース解説を採用

今年の「和合」で何が起きる?
『中日クラウンズ』が開幕。
石川遼選手もゲスト解説者として登場

今年で57回を迎える伝統のトーナメント『中日クラウンズ』。2010年に石川遼選手が世界最少スコア58を打ち立てた伝説はゴルフファンならずとも記憶にあるのでは?
現存する民間トーナメントとしては日本最古の同大会は、CBCテレビ初代社長の熱意から誕生し、今や男子ツアーのギャラリー数1 位を誇る大会となりました。名門・和合コースは男子ツアーでもダントツの短さ(6545ヤード、パー70)でありながらスコアを伸ばせない難関として知られ、「選手たちはグリーン回りが難しいと口をそろえます。飛距離やバーディー合戦よりも、リカバリ能力といったプロならではの技の応酬が見どころです」と中井川さん。
石川遼選手「日本一のトーナメント」、尾崎将司選手「ゴルフに対する好奇心が湧く」など、多くのプロが憧れを抱く『中日クラウンズ』は、いよいよ4月30日(土)・5月1日(日)決勝ラウンドを放送します。さらに今大会は、この和合コースで世界最少スコアを記録した石川遼選手がゲスト解説者として、大会中継の決勝2 日間に出演!どんな和合攻略法を語るのか期待が高まります。

スクリーンショット 2016-04-12 16.13.43

中日クラウンズについてもっと知りたい方はこちら